在宅での診療
問診
在宅医療は問診がもっとも重要な診察になります。患者さんご本人やご家族から、前回の診療後の体調の変化や困った出来事などをおおむね1件あたり15分程度、初診の患者さんの場合は1時間以上じっくりとお話を伺うこともあります。時には雑談に花が咲くことも・・・。
それ以外の、視診、聴診、触診、打診などは病院の外来と変わりはありません。
血圧、脈拍、体温、酸素飽和度も基本的には毎回測定させていただきます。
診療は内科が中心ですが簡単な外科処置も行うことができます。より専門的な対応が必要な場合は近隣の専門の医師や病院と連携し診療にあたります。
処方
ほとんどの患者さんはお薬を必要としており、診察時に処方箋を発行いたします。お薬の重複や飲み合わせの副作用を防ぐため、かかりつけ薬局をひとつ決めることをおすすめしております。また、薬局までお薬を取りに行けない場合は、薬剤師さんに配達してもらうことも出来ます。
検査
在宅では下記の検査が可能です。持って行ける機材が限られるため、他の検査が必要な場合は近隣の医療機関や病院をご紹介いたします。
- 血液検査
- 尿検査
- 便検査
- 腹部超音波検査
- 体表超音波検査
- 心電図検査
治療
在宅では下記の治療・医療機器の管理が可能です。
- 点滴・注射
- 予防接種
- 外傷や褥瘡の処置
- 胸水・腹水の穿刺
- インスリン・自己血糖測定
- 疼痛の管理・麻薬の管理・PCAポンプの管理
- 在宅酸素療法
- 胆道ドレナージチューブの管理
- 気管切開・人工呼吸器
- 経管栄養法(胃瘻・腸瘻・PTEG)
- 中心静脈栄養法(IVH, TPN)
- 尿道留置カテーテル・膀胱瘻・腎瘻
そしてわたしたちも成長します
在宅医療は2006年に法整備がなされ、以来都市部を中心に全国的な広がりをみせています。
しかし、より高齢化が進んでいる地方の地域では様々な問題からあまり在宅医療が普及していないのが現状です。
東京での在宅医療が秋田で同じようには出来ません。また秋田市での在宅医療もまた大曲横手地域で同じようには出来ません。
ゆえに在宅医は、地域の医療介護事情を学習し、成長していく必要があります。
そのためには患者さんやご家族から学ぶこともとても大切です。気がついたことがあれば遠慮無く教えていただければ嬉しく思います。